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29.06.2007

夏の夜の夢

気づくと1週間もブログを更新していませんでした。それもこれも読書生活が充実しているからに他ならないわけであります。読了本も7冊となり、ブログ更新が追いつきません。ふう。

前記事の「テロル」の読了日が19日、10日間で7冊は私にしてはハイペースであります。今回は当たりが多かったな。1冊を除いてすべてホンヤクモノです。すっかりホンヤクモノに魅了されてます。

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夏至の頃、季節感のある本を読んでみようをと考え「夏の夜の夢(シェイクスピア著/福田恒存」を読みました。この「夏の夜の夢」って夏至の頃の話であって、日本語で言う「真夏」ではないのです(原題ではmidsummer)。「真夏の夜の夢」の方が言葉のリズムが良いですけどね。書籍では「『夏』の夜の夢」となっています。戯曲、それもシェイクスピアなんて読むのは学生の頃以来、とっつきにくいかなと思っていたら、舞台が目に浮かぶようで、想像以上に楽しめました。

とは言え、古典ものの戯曲ですから、どんどん読み進めるという訳にもいかず。実際の舞台はどんな感じなんだろうと想像していたところ、DVDがあるんですね~!届いたパッケージを眺めておお、美しい!と喜んだのも束の間、DVDプレーヤから「シャー」という異音が…。

…故障してました(涙)。なぜこうもタイミングよく壊れるんだー。DVDの鑑賞は少し後になりそうです。くすん。

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22.06.2007

テロル

最近すっかりホンヤクモノに抵抗がなくなった。というより、以前より少しは良いものを選べるようになったということかもしれない。お陰で、自宅にいながらにして海外への旅を楽しんでいる。今日の旅はイスラエル/パレスチナ。旅というには重すぎる話だったけど。

◎「テロル(ヤスミナ・カドラ著/藤本優子訳)

20070622悲劇に胸を痛めつつ一気に読んだ。長い年月にわたり中東が抱えてきた対立の図、そしてその土地で妻に壮大な「浮気」をされた夫のはなし。文章も素晴らしい。中東の荒れた土地、対照的にそびえる瀟洒なビルや屋敷が目に浮かぶようだ。

ある日突然、妻が自爆テロを敢行する。妻の自爆テロは言わば究極の「浮気」だ。その事実に直面させられた夫の苦悩。次第に明らかになる妻の心情。それにまつわる宗教的、国家的問題。つらく悲しい話だった。人を救うための宗教がなぜ人を苦しめるんだろう。それから大きな声ではいえないけれど妻に「浮気」されて打ちひしがれる夫ってなぜこんなに哀れなんだろう。

夫婦の気持ちのずれ、そしてアラブという社会・意識とのずれがからみ合い、一気に引き込まれた。社会的に重いテーマを詩情豊かな美しい文体が表現する名作だ。訳も良かった。

自爆テロは確かに遠い国の話だ。でも、実際に今週も起きている。

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20.06.2007

生きるために走ってきた

購読している地方紙の人物紹介の欄でデリア・俊子さんの記事を見つけました。以下、記事を抜粋します。

ニューヨーク・ロードランナーズ・クラブから26回目の「ランナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したデリアさんは「生きるために走ってきた」と言う。

デリア・俊子さんは77歳。51年にフルブライト奨学生として渡米し、修士号を取得。米国人と結婚したが間もなく離婚。25歳で生後6ヵ月の娘とともに帰国するものの両親から「娘を手放し日本人と再婚しなければ敷居をまたがせない」と言われ、ニューヨークに戻る。

60年に再婚した夫と登山中に高山病に倒れ、44歳から毎日1マイル(1.6km)走るようになる。5年後に子宮癌を患うものの、手術4ヵ月後にボストンマラソンを完走。80年にはマラソン50歳以上の女子部門で初のサブスリー達成。

昨年はマスターズ協議会で10キロおよび25キロで記録更新し、全米陸上競技連盟から表彰を受ける。

走るばあさんを目指す私にそのはつらつとしたランニング姿は憧れです(タイムは無理としても)。お肌もつやつや。関連記事を下記に紹介します。

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007052500033&genre=K1&area=K10

あ~久しぶりのランニングねただ。

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19.06.2007

イギリス人の患者

そして週末はこの本にかかりきりでした。

◎「イギリス人の患者(マイケル・オンダーチェ著/土屋政雄訳)

070618 表紙を開いて、まさに1行目からその美しい文章に心を奪われた。長い詩を読んでいるような、音のない美しい映像を見ているような作品だった。

四人が住まう山あいの屋敷での暮らしも、それぞれの口から語られる愛の話も美しい。美しいが故に自らと隣り合わせにある戦争の残虐さ、死の恐怖が強く対比をなす。

文字通り舐めるように読む。ストーリーを追ってページをがんがんめくるような本ではなく、1行1行、1語1語を味わい、咀嚼し、反芻して作品を堪能した。あまりに詩的で、立ち止まり何を言わんとするのか考え込むことも。決して長くない本ですが、読了にかなり時間を要しました。

これも好き嫌いの大きく分かれる作品かもしれません。名訳といわれている作品ですが、細かいところにもう一歩「こなれ」が欲しい部分も。

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18.06.2007

インドへの旅

週末のランチはインド料理屋で。

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サラダはインディアという名前だった。でも、使われていたハーブはトルコやアラブでよく食べているスマックのようだった。インド人シェフに聞いてみたかったけど、もの凄く忙しそうにしていたので断念。

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インドのチャイは泡立っていた。780円でインドへの旅を楽しむ。

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16.06.2007

充たされざる者

大量の仕事もようやく終了。次に依頼を受けた大量長期の仕事は、価格が折り合わずお断りした。偉そうなヤツだ。大量仕事の合間を縫って読んだ本は

◎「充たされざる者(カズオ・イシグロ著/古賀林幸訳)

070616 厚くて長かった。この6月に絶版本が文庫化されたため何も考えずにポチってしまったのだけれど、文庫で1400円という値段から厚さを想像すべきだった。だけど長さがこの作品の肝なのかもしれない。

これまで読んだイシグロの作品「わたしを離さないで」「日の名残り」とは毛色の異なる不条理系。「はぁ?」「なぜ?」頭の中ははてなマークで埋まる。この不条理な話が延々939ページも続くのかあ。久しぶりに途中で読むのをやめようかという気にすらなる。イシグロというネームバリューにこの本を「読まされている」のだろうか。悶々としつつ読む。こんなに長い不条理本を読んでいるということ自体が不条理だ。

とか何とか考えながら読んでいるうちにだんだんと作品に引き込まれてしまっていた。なぜだろう。不条理な話を読むことで自らが不条理の世界に入り込んでしまったから、主人公をふくめ登場人物の交わることのない思いのベクトルのひとつひとつに私自身が翻弄されてしまったから、なのかもしれない。理由は本当のところよくわからない。

この作品の評価は絶賛と酷評に分かれるという。心を動かされたのは確かだ。でも絶賛はしない。だけど酷評という訳でもない。すぐに読み直したいとは思わないけど(ちょっと疲れた)、読み直すたびに読み方や感想が異なってくる作品だと思う。 カフカの「城」と比較して、カフカを超えた、いや劣化コピーだという感想も聞こえてくる。イシグロは「日の名残り」でブッカー賞を受賞して、ようやく好きなものを、という思いから書いたのがこの作品らしい。そして、この作品は発表当時の「最高の自信作」だったという。まったく読書とは奥深い。

画像は単行本のものを使用。文庫の画像は帯の部分から切れていて不自然だったため。単行本では上下2巻だったが文庫は何故か1冊にまとめられている。読者の挫折を見込んだのかも。

不条理な話を939ページも読んだ後は、どんな本でも読めるかもしれないという変な自信がついた。これはひょっとすると最悪の天候で走った東京マラソンの後に、もうどんなレースでも走れるぞと思えたのと同じ?(違)。

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14.06.2007

入梅

南九州から遅れること10日、ようやくこの町も入梅した。ここは南部九州なのか北部九州なのか。住んでいる本人もわからないので、都合に合わせて南部と位置づけたり、北部にしてみたり。実際は中九州だと思っている(でもはっきり言ってどうでもいい)。

もちろん雨よりも青空の美しい晴れた日の方が嬉しいに決まっているけれど、実は雨もそんなに嫌いじゃない。聴こえるのはどうどうという雨の音だけという豪雨の日は心が躍る。九州の雨は男性的で降りっぷりが良いのだ。パソコンが壊れる心配さえなければ、雷だって大好きだ。暗い空から雷が走る瞬間を捉えるとちょっと幸せ(変)。梅雨は長く強い雨が降り、夏は猛暑、冬は厳寒とこの町はなかなかに住む人に厳しい。でも、きっぱりとした季節の変化がけっこう気に入っている。

パソコンと言えば。エクスプローラが壊れたのか、コピーが取れなくなった。どうしてくれよう。幸いにしてこれまで、バックアップを取ってなくて困ったという事態に陥ったことはないのだけれど、5年使ったXP、そろそろ買い替えどきなのかな(泪)。

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13.06.2007

アンジェラの灰

ここのところ活字モードに拍車がかかっていて、文字通り、寸暇を惜しんで本を読んでいる。大量に受けている仕事をどうこなして読書時間を捻出するかが今の私の最大のテーマだ。何しろ読みたい本が目白押しで、我が家の積読本在庫はえらいことになっている。それなのに今日もネットでどっさり購入。大丈夫か我が家の床。以前は図書館も利用していたのだけれど、利用者のマナーの悪さに辟易して今のところ利用していない。諸問題を解決するには図書館利用が最良の糸口であることはわかっているのだけど。

読了本もまだ多くありますが、とりあえず良かった本をピックアップします。

◎「アンジェラの灰(フランク・マコート著/土屋政雄訳)

Photo_24 アイルランド人のマコート家の話。実話です。何しろ貧しい。これでもか、これでもかと貧乏話炸裂。悲惨、だけど悲愴感はない。何しろ主人公フランキーがたくましく、カワイイのだ。誰しも通ってきた幼少時代、それは家族に囲まれ、愚かで楽しく、謎や怖れに満ち、そして愛に溢れたひとときだ。貧富に関係なく。

これも土屋訳で独白もの。話にもすんなり入り込める。文芸翻訳をしている同級生の読書友達とこの本の話をしていたところ、彼女はこの本をきっかけにその道に進もうと決意したと知った。良い本は人の道すら作るのだな。

アイルランドの貧困層の暮らしぶり、イングランドに対する恨み(!)、そしてカトリック教徒から見たプロテスタントなど、アイルランド文化も垣間見え興味深い。

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12.06.2007

読了本リスト

ブログの更新をサボっている間に読了本が溜まってしまいました。

◎「猫とともに去りぬ(ロダーリ著/関口英子訳)

Photo_21 「今、息をしている言葉で、もう一度古典を」というキャッチコピーで発売された光文社古典新訳文庫。このシリーズを少しずつ紐解いていく予定です。今はカラマーゾフの兄弟を細々と買い貯めていて7月の最終巻(および別冊)の発売を待っているところです。また、落語調のゴーゴリなんてのもあります。

この本はイタリアのファンタジー。あまりファンタジーに馴染みがなく、突拍子のない展開に面食らう部分もあったけれど、古さを感じさせることなく楽しめました。訳のあまりの砕けっぷりに「猫とともに去りぬ」という題も超訳かと思いきや、辞書で原題を訳してみたら、そのまんまでした。

◎「李陵・山月記(中島敦)

Photo_22 「泣き虫弱虫諸葛孔明」の作者、酒見賢一がかつて中島敦記念賞を受賞したこともあって、再読。中国つながり、でもあります。最近、古典・名作モノも楽しい。

山月記は学生の頃に読んだっきりでしたが、美しい漢文調の文章に惚れました。あの頃、ちゃんと理解して読んでいたのか謎だなあ。中身はカフカの「変身」に似た印象が残っていましたが、実はもっと教訓的。私も明日は虎になっているかもしれません。自重自重。

◎「日の名残り(カズオ・イシグロ著/土屋政雄訳)

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先日衝撃を受けたカズオ・イシグロの作品から土屋訳をもう1作。しっとりとした良い本でした。主人公の慇懃執事キャラが結構ツボにはまったのですが、これはジーブズの影響もあるのだとか。外国文学を楽しむには土壌を知ることも必要と思ったのでした。ですが、知らなくても充分に楽しめます。土屋訳は相変わらずよかったです。内容はある意味やはり衝撃的でした。この作品もプロットに工夫がなされていて、読書でしか味わえない楽しみを堪能できます。

イシグロ/土屋のコンビネーションのお陰でホンヤクモノに開眼しました。良訳に感謝。

まだまだ読了本はたくさん控えています。飽きない程度に少しずつ紹介する予定です。

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11.06.2007

どうもすみません

毎日けっこうな数の方がこのブログを見に来てくださっている。特に今なんて走ってもいないし、日々の暮らしのことしか書いていないというのに、本当にありがたいやら、申し訳ないやら。きっと、仲良くなった方が義理で致し方なく来てくださっているんだろうなあ、と思っていたのですが、予想に反して検索でヒットしてここに来てくださっている方も多いと知った。

このブログはどんな検索ワードでヒットするんだろう? ある日、訪問者が選択した検索ワードを調べてみて驚いた。何とダントツで

「股割り」

だった。その日だけ、偶然の仕業かなあと思いきや、来る日も来る日も検索ワードのトップは「股割り」。それも群を抜いている。時期をずらして、過去の一定期間の検索ワードを見てもやっぱり「股割り」。ログを見ると、朝も、昼も、夜もまんべんなく「股割り」情報を求めて、多くの方がいらっしゃっている…。股割り情報を求めている人がこんなにも世の中に溢れているとは驚きだ。

残念ながら、このブログに「股割り」に関する情報はほとんどない。どうやらホノルルマラソンを完走した80歳の女性をテレビで見て触発されたという記事がヒットしている模様。股割りを目指して情報を求めてこのブログにたどり着き、PCの前でがっくりと肩を落としている見知らぬ方の背中が目に浮かぶ。あああ、本当に申し訳ありません。

ちなみに検索ワードの2位は…「股関節」。むむう。

ここには股割りと股関節に関する情報はありませんが、検索ワードを頼りにここ来てくださった皆さん、本とか美味しいものとかの話題をお楽しみ頂けたら幸いです(って検索でいらした方はこのはご覧にならないですよね、きっと)。

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07.06.2007

収穫

今年は庭仕事もサボっているのですが、何もしなくても庭から自然の恵みを賜ります。

Img_1293 先日、花をつけたラズベリーはいまが収穫の時。小さな庭のわずかな収穫からジャムを楽しめます。電子レンジを使えば少量の果実でも美味しいジャムが作れることを知りました。洗った果物に砂糖を多めにまぶして5~6分加熱。その後にレモン汁を絞ればできあがり。簡単です。この方法なら果物を少し多めに買った時なども気軽にジャムを楽しめます。明日はこのジャムを堪能するべくパンを焼く予定です。

Img_1292 そしてこちらはカボチャ。庭に埋めた生ごみが芽吹き、花をつけました。鮮やかな黄色に夏がそこまでやって来ていることを感じます。うまくいけば実もつくかもしれません。楽しみ、楽しみ。ですが、今は毎朝開くこの花だけでも大収穫です。

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05.06.2007

泣き虫弱虫諸葛孔明

当然のことなのだけれど、仕事を再開してからというもの読書量は激減。だけど「読みたい」という思いと、我が家に届く書籍の数は増えるばかり。そういうわけで、ここのところ寸暇を惜しんで本を読む日々を送っています。お陰で仕事の能率は少しばかり上がり、口数は減りました。

そんな毎日を送っているので、ここでご紹介したい読了本も増えつつあります(でもブログ更新が追いつかないなあ)。なかでも「泣き虫弱虫諸葛孔明(酒見賢一)」にすっかりノックアウトされてしまいました。先月、8巻もある苦手な歴史モノ「三国志」を泣きながら(嘘)読んだのも、実はこの本を読みたかったからに他ならない。そう、吉川栄治版は序章にすぎなかったのだ。

070605 酒見賢一の小説に出会ったのはもう10年以上前のこと、「後宮小説」でとりこになった。そして数年前、この「泣き虫弱虫諸葛孔明」が出版されて、手に取りたいと熱望するも、外国歴史モノに弱い私、未履修問題やら人間関係や名前を覚えるのが苦手という問題やらで、臍をかんでいたのだ。そして、いよいよ今年、この弐部が出版され、コアなファンの中で大絶賛されていることを知り、私は腹をくくった。ともかく、三国志を読もう。三国時代のイロハくらいは知らなくちゃ、この本を楽しめなーい。

かくして、私は泣きながら(しつこい)三国志を読み、この「泣き虫弱虫諸葛孔明」を紐解くことになった。目出度い。

表紙を開き、はしがきから腫れあがるほどに膝を打つ。1ページごとにゲラゲラ大笑い。ああ、読み終えるのが勿体ない。舐めるように読む読む。日本人が三国志に持っていたイメージはこの本で完全に覆った。酒見さんブラボー、である。

ちなみに、事前知識として三国志を読んでおけばこの本の楽しさは確かに倍増するけれど、三国志を読まなくともこの面白さは充分に堪能できる(と、三国志を読まなかった知人も申しておりました)。三国志では聖人君子とされた魏の劉備、知的でクールな諸葛孔明がどのように描かれているか(題名見たらまあわからないでもないけれど)、興味のある方は手にとってぜひお楽しみください。決して損はさせません(誰の回しモンや)。

この本を読んだ私は、もう一度三国志全8巻を読み返し、さらに再度この本を読み直したいという野望に取り憑かれている。積読本が多すぎて今はちと無理なんだけど。

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