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08.01.2009

風邪治る

年明けの鯨飲とともに引いた風邪はその後悪化の一途を辿り、お正月休みはずっとゴロゴロと過ごしてしまいました。そうでなくてもゴロゴロしてたような気がするけどね。どこにもでかけず食べて寝て読む休暇は至福だったなあ。そしてようやく体調も戻ったかなと思ったと同時に仕事も入り、いつもの生活に戻りました。さーて、頑張りますか。

年末年始に読んだ本(12月28日~1月7日)。

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「ティファニーで朝食を(トルーマン・カポーティ/村上春樹訳)」

クリスマス気分も抜けない頃、カポーティの「クリスマスの思い出」という短編を読みたくなり探したところ、積読本の中に収録されていることが判明。あー、村上春樹の新訳本に入ってたのか! かつて村上の翻訳モノはどれを読んでも村上臭がすることが(好むと好まざるとに関わらず)気になっていたのだけれど、この本はそんな感じはなく、カポーティの良い味がダイレクトに伝わった。20年前に読んだ「ティファニーで朝食を」は以前よりも心に沁みた。読みたいと思っていた「クリスマスの思い出」はもちろん「花盛りの家」もよかった。「クリスマスの思い出」は「草の竪琴」と情景が被る。

Photo_2 「宿屋めぐり(町田康)」

去年評判の本。ううむ、文学とはかくも難しくなったのか。「何だこれは」「ふざけてるのか」「読めばわかるのか」「読んだるわ」と毒づきながら読む。読む間じゅう、町田康から挑発を受けている感じ。だから途中で止められない。長い長い物語はすこーんと終わる。そして主(あるじ)は主(しゅ)であること、主人公鋤名仙名の宿屋めぐりは永遠に続くこと、そして鋤名仙名は私自身であることに気づくのだった。町田康、嫌いな人はめちゃめちゃ嫌いだろうなあ。でもパワーのある作家。

Photo_4  「どこから行っても遠い町(川上弘美)」

今年最初の本がこの本でよかった。川上弘美の新作はじんわりと心を打つ。ある町に住む人々、そしてその結びつきが丁寧に描写されている。登場人物たちは、それぞれの物語の中で出会ったりすれ違ったり深くかかわったりする。そして最後の物語「ゆるく巻くかたつむりの殻」で、死んだ人が、人の記憶の中で生きていけることを知る。読後、胸がじんと熱くなる。

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「吉原手引草(松井今朝子)」

時代物はあまり馴染みがなかったのだけど、これはとても楽しめた。吉原随一の花魁葛城の失踪について、関わる人々から嘘が、真実が語られる。読み進めるうちに吉原のしくみや文化、人の役割などもわかってくる。語られる話から、葛城を取巻く人々のつながり、そして失踪事件の真相が明らかになる。江戸は吉原に生きる人々の様子が絵巻もののように映し出される。松井今朝子の他の本も読んでみたい。

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「ラジ&ピース(絲山 秋子)」

普通によかった。絲山秋子の不機嫌さは私のツボにはまっている。初めて絲山秋子に出会ったときの新鮮な面白さは少し薄れたけれど、不機嫌な主人公の不器用さに、自分の姿を垣間見る。

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「孤宿の人 (上・下) 宮部みゆき」

「吉原手引草」でちょっと時代物もいいなという気分になり、積読本の中から引っ張り出す。うわーこれ4年以上積んでいた。反省しつつ紐解くと、面白くて面白くてさらに積んでいたことを大反省。一気読みし、結末にほろっと涙する。

年末に図書館に予約した本が今週末一気にどっさり回ってくる気配。ううう、嬉しいけど大変だ。

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