鼻が利く。有能な刑事という訳ではなく(すみません)。慢性副鼻腔炎だというのに、匂いに過敏なのだ。自分の嫌いな匂いをすかさずキャッチしては、気分が悪くなる。
悪いことばかりじゃない。数年前、嫌な匂いで目を覚ましたところ、1階のストーブの火が完全に消えていなくて、リビングには恐ろしい匂いが充満していたということがあった。我が家は木造安普請なので2階の寝室まで一酸化炭素が流入したのだけれど、過敏な鼻センサーが気づいたのだった。死ぬかと思った。普通だったら眠ったままお陀仏だ。鼻が利くお陰で命拾いした。
だけど、ほとんどの場合は鼻が利くことが災いしている。ご近所の暖機運転で流れ込む排気ガスの匂い。乗り物の中で漂う柔軟剤の香り。煙草の残り香。苦手な匂いを嗅いではよれよれになる毎日だ。家の中からは、できれば嫌いな匂いを排除して快適に過ごしたいと切望している。
しかーし、どうも気になる。何がって、食洗器用粉末洗剤のフローラルな香りだ。スペースの関係上、調味料と同じ場所に保管しているのだけれど、調味料を取り出そうと扉を開けた途端に匂ってくる。食べ物と同時に匂うには強すぎる。あまりにも人工的だし。市販の洗剤は片っ端から試してみた。でも、どれもこれもフローラルだ。シンク脇の小さな扉を開けるたびに軽く絶望する。
こんな鼻に少なからずうんざりしている私が、行脚に行脚を重ねてようやく巡り会ったのがこの「緑の魔女」。香りは弱いミント。やったーフローラルから解放される!扉を開けてもあの嫌な匂いが立ち上ることがなくて、イイカンジだ。有難いことに、洗った後のもわっとした嫌な匂いもなくなった。さらに言えば、排水溝がピカピカになるのだとか。
食洗器の排水溝を覗く機会はないので、その効果のほどを知ることはなかったのだけど、手持ちの食器用(手で洗う方ね)洗剤が切れた時に、こちらに買い替えてみた。すると、おおお排水のバスケットがぬるぬるしなくなった。これまで石鹸タイプのものを使っていたので、手肌が荒れるかも、と心配していたけど、それも大丈夫みたい。また、普通の洗剤を使っていた人にとっては泡立ちが悪く感じられることもあるそうだが、そういう場合は普通の洗剤を混ぜて使うといいらしい。
排水溝が綺麗になる、というのはどうやらバイオの力で排水の水質がよくなるからなのだそうだ。環境に良いうえに、匂いも臭くなく、おまけに家事が楽になるのなら申し分ない。かくして、匂い対策で選んだ緑の魔女は、排水溝も綺麗にしてくれる優れものでありました。 鼻が利くのも悪いことばかりじゃないのだな。
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「猫を抱いて象と泳ぐ(小川洋子)」
早くも今年の一冊に選ぶべき作品に出会ってしまったようだ。待ち望んでいた小川洋子の新作は、やはり静かな愛に包まれた素晴らしい作品だった。
チェスの駒を置く音だけが響くこの物語の世界では、駒は言葉よりも饒舌で雄弁に語る。リトル・アリョーヒンが異形の唇を持って生まれてきたのは、チェスという語る手段を持っていたから。登場人物は皆印象深く、その静謐な世界の中をずっと漂っていたいと感じる一冊だった。
図書館の新刊到着案内でたまたま目にしてすぐに予約を入れて読んだのだけれど、これは買うべき本だったなあ。
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